名京の旅人 第3話

―名京桑名駅―
俺たちは急行 京都行きに間に合わず渋々普通 野洲行きに乗る事になった
しかし その普通列車には妙な違和感があった
名京鉄道の車両はステンレスの車体にオレンジ・黄色・水色が使われているようだが、その列車はオレンジではなく青色が使われていた
大弥「なんじゃありゃ?」
達也「およ? あれは・・・まさか なんで敦賀色のMK2000系が・・・何故?」
ここにいたら違和感のある車両だということがわかったのだが・・・なんだあの車両?
そんなことを考えていたら 達也がスマホをいじりだした
達也「なるほど・・・情報によると一般色のMK2000の本数が足りないのか ワンマン運転に対応していないMK1000を入れるわけにも行かないからな」
そういうことなのか・・・
そんなやり取りをした後 俺たちは普通 野洲行きの車内に入った

―普通 野洲行きの車内―
桑野線は名古屋~京都を早く結ぶために作られた路線のようでその沿線ははっきり行って田舎であった 特に滋賀県内はなおさらだ
体感だと今まで乗った路線より明らかに乗客が少ない
こりゃワンマンになるなと思った
そんな事より 記憶にかかわる手がかりなのだが案の定見つからなかった
そして列車は終点の野洲に着こうとしているところで
達也「ええっと・・・次は・・・快速 木津行きに乗れるな 対面乗り換えもできるようだし」
大弥「それは都合が良いんじゃね?」
達也「待て・・・『名京本線 遅れ発生』名京本線は高宮町~呉竹間で人身事故がおきた影響で一部列車に遅れが出ています・・・まじかよ・・・」
大弥「それは・・・次乗る列車は野洲に着くまでわからないってこと」
達也「そうだ」
今度は列車遅延 本当にヤバイなこれは・・・
とか思ってると 野洲駅2番線に到着した

―名京野洲駅―
なんやかんやで野洲駅に着いたのだが・・・名京本線の遅れに巻き込まれて厄介なことになっている
次の列車はなんだろう
このとき こんな放送が・・・
放送「本日も名京鉄道 ご利用くださりありがとうございます 今度の山科方面は 1番戦より当駅始発 普通の山科行きです ただいま名京本線で遅れが発生してる関係で直通運転を中止しています」
なるほど 普通 山科行きか・・・
達也「どっちにしろ対面乗り換えになるのか まあ構造上そうなるしかないのだがな」
野洲駅の構造はよくわからないがどっちにしろ対面になって助かったようだ
とか考えていると 普通 山科行きが到着した

―普通 山科行きの車内―
達也「なるほどな・・・こいつはダイヤ乱れがなければ宇治までこいつでいけたようだな」
大弥「へぇ・・・」
この列車は宇治線直通列車だった事が原因なのか ものすごい車内が混んでいた
さすがは「本線」と付くだけあるな と思った
そして混雑でほとんど死んでるように生きている状態となって終点山科駅についた

―名京山科駅―
両数の少なさからの名京本線の混雑の影響で死にかけたような状態となったわけだがなんとか山科に着いた
達也「大弥・・・大丈夫か」
大弥「なんとか・・・次は宇治線なんだろ」
達也「そうなんだが 次は・・・まじか 急行 木津行き この列車に乗れるとは・・・しかも名京本線ダイヤ乱れの影響で始発駅 これは勝ったな」
ダイヤ乱れがまさかこんなところでいい影響が出るのか・・・これはこれで問題だろうが・・・
そんなことは俺からしたら正直言ってどうでもよく 急行 木津行きに乗ったのだった

備考

  • MK1000系・・・名京鉄道の敦賀線以外では必ずといっていいレベルで見られる車両 全車両ワンマン非対応
  • MK2000系・・・MK1000系をワンマン対応で寒冷地仕様にした車両 敦賀線開業とともに投入された車両 敦賀線・桑野線・宇治線で使われている