名京の旅人 第5話

―普通 京都行きの車内―
急行 木津行きの車内での事件は 散々なものだった
ほんとにここは俺が知っているところなのか?
Who(誰)? Where(どこ)?
謎が深まるな・・・
達也「どうかしたか」
意識が現実に戻された
大弥「ここは本当にどこだ?」
達也「いや・・・普通に山科~京都だが」
大弥「もっと大雑把に」
達也「常識レベルなこと聞くかね?」
常識レベル? 急行 木津行きの事件 明らかに俺が知ってるところではない ここまで物騒なことは無かったぞ
大弥「記憶喪失なんだから仕方ないだろ」
達也「ここは・・・『名阪国』だ」
『名阪国』だと? ほんとにここはどこなんだ
大弥「『名阪国』?」
達也「知らないのか・・・ 昔 日本と言う国だったらしいがとある事件があって・・・」
この話が本当なら 未来にいるということになりそうだが
達也「おっと こんな物騒な話をしていたら もうそろそろ京都だ」
謎が解けたのか増えたのか・・・ そんなことを考えながら列車は京都に着いた

―名京京都駅―
大弥「なんか こんな大きい駅 見たことあるような・・・勘違いかもしれないが」
達也「大きな駅を通ったことは少なくともあるようだな・・・」
大きい駅・・・少なくとも見たことあるような・・・ダメだ・・・思い出せない
にしても 旅を続けられるのか? 名京本線はダイヤ乱れ発生中 宇治線は事件発生
大惨事というレベルでヤバイぞ
達也「さすがに 今日は帰るか ひとつやっときたいことがあるし」
大弥「?」
やっときたいこと・・・か いったいなんなのやら
俺たちは帰るために 入線してきた岐阜経由の特急 名古屋行きに乗った

―岐阜経由 特急 名古屋行きの車内―
さーて 眠ろうかな・・・ そんなことを考えていたときであった
名京石山駅を過ぎたあたりだった
隣には東海道線(琵琶湖線)と言う路線があるようだが・・・なんか車両が見えた
大弥「なんだ あの列車!?」
達也「あれか・・・『JR』の225だっけな 新快速って奴らしいが・・・バトルが始まったか」
大弥「バトル・・・か」
バトル・・・どっかであったような・・・ JRというワードも妙に引っかかる
このバトルはこの列車の勝ちで終わった

このあと 大垣で乗り換えて羽島で降りたのだった・・・

―名京羽島駅―
大弥「はー 疲れた」
達也「今さらだが石山を過ぎたあたりでなんか変わった反応をしていたが」
大弥「なんか確証はないけど 思い当たる節が少しあったんだよね・・・」
あれはどっかで・・・どっかで・・・でもどこか思い出せない
達也「なるほどな・・・そうだ なんか手がかりが見つかられそうな知り合いがいたな そこ行くか」
ずいぶん唐突だな・・・だが手がかりが少しでも見つかるのならいいが

―達也の知り合いの家―
達也「さてと アイツはいるかな」
唐突に彼の知り合いの家に行くことになった しかし彼の家からだいぶ近いところにあるのか・・・知り合いだから普通なんだろうけど
??「やあ 達也くんじゃないか いったい何だい? 連れもいるようだけど」
達也「連れが記憶喪失の奴なんでな 天才な天脳くん 頼むよ」
天脳「わかった 入れ」
入ったあと自己紹介などをして要件を言った
天脳「記憶喪失か・・・なんか思い出せることがある?」
大弥「28歳 鉄道関係者なのは確実 あとJRとバトルというワードが妙に引っかかるんだよなー」
天脳「なるほどな・・・まさか アレとか言うなよ・・・」
大弥「?」
アレとはなんだろうか 謎がひとつでも解ければいいのだが・・・

備考

名阪国・・・現実で言う愛知県西部・岐阜県・三重県・滋賀県・京都府・大阪府・奈良県にあたる
      治安はお察しください