名京の旅人 第6話

―天脳の家―
天脳がかろうじて思い出せたキーワードを聞くとヘンな反応を示した
天脳「鉄道関係者・・・バトル・・・まさか・・・D仕業の運転士なんて馬鹿な真似はないよな・・・」
達也「オイ待て・・・D仕業ってなんだ」
天脳「わかりやすく言えば電車同士のバトルとでも言えば良いかな」
大弥「なるほど・・・」
D仕業の運転士か・・・ありえるかもしれないが・・・なんでまるで否定するような反応を示したのやら・・・
天脳「どうした 疑問でもあるのか?」
大弥「D仕業の運転士を否定するような発言があったので」
天脳「ああ それか・・・昔はD仕業は盛んだったらしいがな とある事件でたくさんの国に分断された その後ここ『名阪国』では内部での争いごとが規模を問わず禁止された そのため内部でのバトルがなくなったのと同時に自然消滅したはずだからな」
大弥「なら おれが別の国の人だってことも」
天脳「身分を証明できるものはあるか?」
大弥「ないな」
天脳「ならば無理だ 国境は厳しいからな 別の国から進入するなんて無理ゲーだ」
手がかりになりそうでならない ほんとに厄介なことだな
達也「仕方ない 帰るか すまなかった天脳」
天脳「気にするな」
そうして俺と達也は家に帰ることにした

―達也の家―
達也「結局情報なしか・・・」
大弥「そうだな・・・そういえば 名京鉄道の路線 全区間は乗ってないよな」
達也「そうだな」
大弥「んじゃ 明日全区間乗ろうか」
達也「ダメだ」
大弥「何故だ」
達也「敦賀線の末端は『名阪国』じゃなくて『北陸国』だからな パスポートが必要なんだよ」
オイオイ ヨーロッパみたいにしないのかよ
分断されたから仕方ないけれど・・・
達也「パスポート取りに行くか」

翌日 パスポートの新規申請を行い その約1週間後 パスポートを得られた

大弥「普通にパスポートを得ることができたな」
達也「そこのところが甘いみたいだなこの国は」
おい・・・それって言っていいことなのか・・・
達也「まあいい これでようやく全線乗れる準備ができたな 明日行こうとするか」
大弥「わかった」

―翌日 名京羽島駅―
達也「・・・マジか」
なんか見たことない表情をしているが何があったのやら
達也「このタイミングで名京本線大阪梅田延伸・宇治線奈良延伸がこのタイミングで行われるのか」
大弥「なるほど 延伸されたのか どっちにしろ乗ろうじゃないか」
今はあの旅でもこの駅にいた時刻 達也は大曽根に行く的なこと行ってたから あの列車しかないはずだが
達也「あっ きたきた 始まりの急行 津行きだ」
ヤッパリこの列車だ

この列車に乗って弥富で乗り捨てた

―名京弥富駅―
弥富で乗り捨てたためここから大曽根へ行くには亀山線に乗ることになる
達也「次の名古屋方面は・・・まじかよ 名古屋止まりか この列車が終点まで先着のようだから これに乗るか」
大弥「わかった」
まさかの名古屋行きか・・・後もう少しなんだから大曽根まで行ってもらいたいと思ったが 名古屋駅での滞在時間を増やすにはいい方法だったので否定はしなかった
そして 普通 名古屋行きに乗ったのだった

備考

  • D仕業・・・簡単に言ったら電車バトルのことである 実は中の人の他の小説でそれを題材にして作ったものがある
  • 名阪国・・・第5話備考を参照
  • 北陸国・・・現実で言う新潟県西部・富山県・石川県・福井県にあたる